オンラインカジノ唯一の逮捕事例

オンラインカジノはネット環境さえあればスマートフォンからでも簡単に楽しめるものです。
国内でも人気が高まりつつある一方、「カジノって大丈夫なの?」と思った方も多いのではないでしょうか。

国内の法律ではカジノは認められていませんので、いくらネット上とはいえ、オンラインカジノを楽しんだら違法なのではないかと心配している人もいるようです。
そこで、オンラインカジノは違法なのか合法なのか、徹底的に検証してみるとしましょう。

これまでに逮捕された人はいるの?

これまでに逮捕された人はいるの?

まず、理屈の前にオンラインカジノを楽しんでいた日本人が逮捕されたというニュースを調べてみると、2018年6月の時点でオンラインカジノを楽しんでいて逮捕者が出たというニュースは実は1度だけあります。
しかしながら、この件に関しては結果的に不起訴となりました。

なぜ不起訴になったのかを考えると、オンラインカジノが違法ではないものだと分かりますので、この件を詳しく追ってみるとしましょう。

逮捕者が出たオンラインカジノ

日本人が楽しんでいたものの、逮捕されてしまったオンラインカジノはイギリスの会社が運営しているオンラインカジノでした。
しっかりとライセンスを受けている真っ当な業者だったのですが、なぜ逮捕に至ったのかといえば「日本人向け」に特化しすぎてしまったからです。

我が国ではカジノは法律によって認められていませんが、他の国では合法です。
このオンラインカジノを提供していたイギリスのオンラインカジノ業者も、決して違法行為に走った訳ではなく、イギリスでは適法なのでライセンスを得て営業していただけです。

ではなぜ逮捕されたのかといえば、日本語で表記されているだけではなく、さらにはオンラインカジノではあるもののチャット機能が用意されており、そこで胴元と日本語でのコミュニケーションを楽しめたとのこと。
つまり、「日本人向けのサービス」だと判断されたのです。

元々オンラインカジノはカジノが合法の国のサーバーに置かれています。
法律はサーバーに置かれている国に準拠しますので、日本人ではあってもイギリスというカジノが認められている国のオンラインカジノを楽しんだところで法に問われることはないと思われていたものの、あまりにも日本人向けだったがため逮捕となってしまったのです。

結果は不起訴でした

結果は不起訴でした

しかし、逮捕されたものの不起訴に終わりました。
犯罪としての要件を満たしていないので、いわば「お咎めなし」です。

ちなみにオンラインカジノでの逮捕はこの一件のみ。
逮捕されて「不起訴」との判断が出たので、「違法ではない」と認定されたと言っても過言ではありません。

ではなぜ不起訴になったのかといえば、胴元とも言うべきイギリスの業者は違法行為ではない点。

先にも少しふれましたが、この逮捕劇のイギリスのオンラインカジノ業者はイギリスで正式な認可を受け、世界中にユーザーを抱えているオンラインカジノ業者でした。
日本人ユーザーが多いので、日本語向けの遊戯も用意したのであって、イギリス当局から何かしらのお咎めがあるかといえば、まったくありません。

弁護士の見解

そもそも、カジノは「賭博罪」に当たるものですが、賭博罪にも「賭博場開帳図理罪」と「単純賭博罪」があります。

前者はいわばカジノを運営した側。
後者はそのカジノを楽しんだ側になりますが、イギリスの件で言えば、「賭博場開帳図理罪」は適用されません。

もしも日本のサーバーで同じ運営を行っていればこの法律が適用され、業者も逮捕されていたでしょう。
しかしイギリスなので、この法律の適用がありません。

つまり、弁護士の見解としては「胴元が適法なのになぜ利用者だけ違法なのか」という点がありました。

警察側としても略式起訴で終わらせようと思っていた節があるものの、逮捕者の一人が争う姿勢を見せたら不起訴となったのです。
「賭博として逮捕するのであれば、遊戯者だけではなく胴元も逮捕しなければおかしい」、これが弁護士側の一貫した姿勢だったのです。

弁護士の見解

オンラインカジノの今後

この件以降、オンラインカジノによる逮捕者は出ていません。
つまり、警察側としても「合法な国のサーバーで運営されているオンラインカジノを楽しむだけでは逮捕出来ない」となったのです。

一方で、2018年6月、国内でもIR法案が国会を通過。
今すぐにという訳ではありませんが、今後カジノは合法へと舵を切ることになります。

国内三か所に許すとのことなので、オンラインカジノにどのような影響が出るのかは分かりませんが、オンラインカジノ業者が登場する可能性も十分にあります。

まとめ

オンラインカジノの利用を不安に思っている人もいるかもしれませんが、「これまで逮捕されたユーザーがいない」と分かれば、不安に思うこともないのではないでしょうか。

手が付けられないのではなく、逮捕したものの不起訴となり、以降逮捕者が出ていない事実こそ、オンラインカジノが違法ではないことの何よりの「証拠」なのです。